仕事を終えて家に帰ると日中の日差しで蒸し暑かった部屋が最近は涼しくなってきています。
秋が近づいてきていますね~。
秋といえば、食欲の秋、読書の秋、釣りの秋(私だけかも...)、芸術の秋ということで(どういうことで?)、今日はクラシックギターのリペアについての日記です。
先日、ブリッジの装飾修理と指板サイドにポジションマーク取り付けでクラシックギターをお預かりしました。
ケースを開けてみると写真用にブリッジの装飾が綺麗に無くなっていました。
ん~音に影響がないとはいえ演奏する方にとってはなんとなく気分が悪いだろうな~と思いながら修理開始!!
牛骨を有る程度の大きさにカットして装飾の大きさを測り、その大きさ通りに削りだして行きます。
その後は接着材を使い貼り付けて完成!! 元通りになりました!
次はサイドポジションマークの取り付けです。
クラシックギターはサイドポジションマークが入っていない事が多いので、初心者の方など慣れるまでは3,5,7,9フレットにシールを貼って目印にしている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、皆さん同じ事を思っているはず...[弾いているとシールが剥がれる(怒)」と...
そんな場合はポジションマークを埋め込んでしまえば良いのです!
ハンドドリル、ドリル刃、平たい彫刻刀、プラスチックの丸棒、(直径2ミリぐらい)、プラスチックハンマーを使って作業していきます。
始めに何処にポジションマークを入れるかを決めます。
私の場合、お客様から指定が無い場合にはポジションマークを入れるフレットとフレットの間の中心をだし、その所で指板の厚さを÷2して埋め込み位置を決めます。
その作業を埋め込む数だけ行い、ハンドドリルで2ミリ程度の深さで穴をあけていきます。
次に少し長めにカットしたプラスチックの丸棒をプラスチックハンマーを使って打ち込んでいきます。(この時あまり力を加えず、軽~くコツコツと打ち込んでいきます。)
もしご自分で行って、穴が少しだけ大きくポジションマークがぐらついてしまう場合には、打ち込む前に穴の中にアロンアルファをちょっとだけ流し込んで打ち込むとピッタリにできますよ!
(くれぐれもアロンアルファはの流し込み過ぎには注意!!)
そして最後に余分に残った部分を平たい彫刻刀で削り取って仕上げれば完成!!
(この時も彫刻刀で違う所を削らないように注意!!マークの周りをマスキングテープを張って保護すると安全です。)
これで、シール剥がれのストレスを感じることなく演奏に集中できますね!!
プラスチックの丸棒はホームセンターなどでも販売していますので、腕に自信の有る方はトライしてみては如何でしょうか?
プラスチックの代わりに木の丸棒を埋め込むなんてのもオシャレじゃないですか!?
ちょっと豪華にパールのドットを埋め込むなんてのもキラキラして綺麗ですよね~!
アイデア次第でオリジナルの楽器に!
ん~リペアの秋ですな~!
それではまた来週~!
kuro