こんにちは。南米帰りのチェーンソーことktrです。
MUSIC PLANT PAセクションが通称
C
O
M
P
U
S
(The
Concert
Of
Music
Plant
M
usic
School)@NOVAホールに結集しているところを抜け出し、一人歩いて3分でQ'tスクエアに到着。ほんわか暖かい陽気で絶好のライブ日和!花粉症を患う僕でも、やっぱり春は野外ライブに限ります。まるで春を引き連れてきてくれたような、遊吟さんライブのエンジニア日記です。
遊吟さんはギター弾き語りデュオなのでボーカル用マイクShure SM58を2本、エレクトリックアコースティックギターの音をひろうBOSS DI-1を2個用意して準備万端!と思っていたところで「今日パーカッションの方もいらっしゃるようですよ」とのスタッフさんからの言葉。「全然問題ないですよ!」と答え、セットリストを見て愕然。ジャンベ、カホン2台、トラベルコンガ2組、シンバル2枚、スネア、ウインドチャイム、その他鳴り物系パーカッション多数。普通のドラムセットと同等か、それ以上の楽器があるようなのです。一瞬頭が空白になり、考えること30秒。迎えるマイクはShure SM57 4本。どれに立てる?時間もないぞ。今日は風が強いのも考慮にいれないと。さぁどうする?エンジニア魂をくすぐる難題。困難さとは裏腹にわくわくしてしまうのがエンジニアの性。片足を芸術に、片足を棺桶じゃなくて技術に突っ込んだ理詰めのロマンチスト、それがサウンドエンジニア。なんじゃそら。
といっても実際は現場合わせで、組み上がったパーカッションタワーの前でパーカショニストのひろさんと相談。結果、ジャンベとカホン2台にそれぞれ1本ずつ、残り一本をトップといって全体をとれるようなポジションにマイキングして一件落着。パーカッションはすごくマイクの置き位置で音が変わる楽器で、少しずつ試行錯誤しながらマイキングを決めていく。しかし一台のカホンはとても処理が難しく、最後まで納得の音作りができませんでした。精進しなければ。
パーカッションが決まったところで遊吟さんご兄弟がリハ入り。島根出身と聞き、広島出身の僕としては地元中国地方トークをしたいところをぐっと我慢して音作りに専念。お客さん用ではなく演者さん用のモニタースピーカーのバランスを決めるのがリハーサルの主な内容なのですが、そんな本番前にも関わらずたくさんのお客さんが既にいらしていて、良いライブになる予感ビンビンです。卓さんには全体の音を適度に返し、伸治さんには卓さんの音をやや大きめに返しながら(兄弟でもやっぱり好みは違うんだなぁ)としみじみ思いました。また、伸治さんはご自身のギターの音より卓さんのギターの音の方が好きだとのことで、そんな裏話を知れるのも音響のひとつの醍醐味です。しかし本当に皆さんすごくいい人で、和やかな雰囲気でリハーサルを終えることができました。
そして、ステージには主人を静かに待つ楽器たち、客席にはライブを心待ちにするたくさんの人々、僕の目の前にはその間を繋げ伝える音響機器。さぁ、本番です。パーカッションのトップマイクに入ってくる風の「ゴォォ」という音と格闘しつつ、全体のバランスを慎重に調整。たまたま通りがかっただけという方も足を止められ、Love&Peaceを体現したかのようなライブで、音楽ってやっぱりいいなと実感しました。2/10発売の「旅立ち/チェリーブロッサム」をそれぞれ最後と最初に演奏され、春めきだった会場にとてもよくあっていました。まだ聴いたことのない方、要チェックです。
演奏曲も爽やかだったのですが、それを上回るほど終始みなさん楽しそうに演奏されていたのが印象的でした。とってもいいライブをオペさせてもらいました。Adios!
この日のライブブログは
YUGIN BLOGに記載がありますのでよろしければご覧ください。
ktr
MUSIC PLANT
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