今日のリペア日記ですが、先週の日記でも最後の方に触れましたが、数週に渡って木材についてお話したいと思います。楽器に使用される木材の種類は数多くあり木材によって音の特性も大きく異なってきますが、楽器に使用される木材にとって重要なのは、木材の中に含まれる含水率(含有水分量と木材全乾重量に対する百分率)です。楽器に使用され木材は、自然乾燥や機械を使用し強制乾燥させた後、シーズニングより7%~10%まで含水率を下げたものを使用します。木材は含水率に応じて収縮、膨張します。含水率が上がれば木材は膨張し、低くなれば収縮します。冬になると指板からフレットが飛び出してしまったという経験をされた方も多くいらっしゃると思います。これは空気が乾燥した冬には、木材の含水率が低くなり、指板やネック材が収縮するからです。そのような不都合を防ぐ為に楽器は塗装したり、オイル等でケアしたりするのです。アコースティックギターなどはボディ内部塗装されていませんので、アコギオーナーの方は湿度や温度管理に特にご注意を!木材中に含まれる水分が多くなればなるほど、弦振動の伝達が悪くなり、鳴りが悪くなります。ってな所で今週はこの辺で終わりにします。来週もお楽しみに!

*画像はピックアップハンドワイヤリングマシーンです。両端のプレートにピックアップを取り付け、アームを回転させてワイヤリングします。
kuro
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