本日のPick up priductはdbxの786です。
![](http://file.musicplant.blog.shinobi.jp/20060911_1.jpg)
数少ないBlue seriesの製品で、国内で発売されていたのはこの786とDynamics 160SLのみだったように記憶しています。
まずfront panelから見て行きましょう。目をひくのは大きくレイアウトされたGAINです。5dBのステップゲインです。その左下にはFINEという、GAINの補正を行うつまみがあります。±5dBです。
さらに感心(?)するのは5kHz-40kHzのShelving EQを搭載していることです。
Avalon Design VT-737spも最高32kHzのShelving Passive EQを搭載していますが、コレは更にその上をいきますね。周波数が高ければよいかと言うとそういうわけではないのですが、20kHz以上を操作することにより、可聴領域にも変化が出ます。僕はデジタルレコーダーのFormatを48kHz/24bitで録音することが多いのですが、このフォーマットでも変化はでます。
また、Phase,+48V,20dB PAD,impedance 切り替えのボタンも装備されています。
また、出力段のトランスはベルデンケーブルを300m、THD=0.007%で伝送できます。ステージで786をHAとして使用すれば、コンソールまで300m離れていても問題なく音声伝達が出来るのです。300mと言うと、音が届くのにおよそ1秒弱かかる距離です。そんな長いケーブルがあるのかどうかは別として、厳選された良いパーツを使っているのだと思います。
リアパネルですが、inputとoutputしかありません。insert回路などは皆無です。optionでADコンバーターを搭載できるのですが、そのスロットがある程度です。
電源コネクタはIECとなっており、ケーブルを選んで音色を変更することが可能です(この辺の電源ケーブルにまつわるreviewも近々upしたいところですね)。
さて肝心の音ですが、なんと言うか誤解を恐れずに言うと"Solid"です。
あくまで僕のイメージですが、Avalon Design M2mkIIは"Natural"ですかね。dbx 586は"Tough"といった感じでしょうか。
極端に変わるわけではありません。各機種に個性が微妙にですがあります。
Solidというと機械的な印象を受けるかもしれませんが、実際には自然でかつ、力強い音がします。
Acousticモノの収録をはじめあらゆるシーンで大活躍です。\300,000以上もしたのですから当たり前かもしれません。
特にLeadを取るパートに使用すると、前述のEQのせいもあるのかもしれませんが、程よく音を前に出すことが可能です。
頑丈に作られたフロントパネルをはじめいたるところで手を抜いていない、dbxの最高峰モデルです。
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