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気温がぐっと下がり、冬になってきましたね。木材が縮む時期ですので、楽器の保管場所の温度管理に気を付けて下さい。工房内も温度が下がり過ぎないよう気をつけております。さて、引き続き木材のお話ですが、今週は木材の特性について何種類か代表的なものを説明したいと思います。ギター、ベースの木材で良く耳にするのが、メイプル、アッシュ、アルダー、ローズウッド、エボニー、マホガニー、スプルースではないでしょうか。
メイプルは主にネック材に使われる事が多いですが、メイプルには大きく分けて2種類あります。一つはハードメイプル(別名ハードロックメイプル、ホワイトメイプル)、もう一つソフトメイプル(別名シルバーメイプル、レッドメイプル)です。ハードメイプルは強度、耐久性に優れまさにネック材に適した材と言えるでしょう。部分にによっては美しいバーズアイが見られます。音質特性はアタック、サスティーンに優れ、クリアーな音質です。ソフトメイプルの方はハードメイプルに比べ強度は若干劣りますが、重量が軽い為、ロックメイプルよりも材自体の鳴りは良く、派手なフィギュアドやキルテッドが見られます。しかし、乾燥しやすく反りやねじれが生じやすいのが難点です。音質は鳴りは良い材ですが、鋭いアタック音が掛け、低音も弱めですが、マホガニーと組み合わせるとバランスの良い音質になります。 続いてのアッシュも大きく分けて2種類あり、ホワイトアッシュ(別名カナディアンアッシュ)とライトアッシュ(別名スワップアッシュ)です。アッシュはボディ材に使用されるのが殆どです。ホワイトアッシュの音質特性は高音から低音まで幅広い音域をもちつつ、豊かな中低域をもっています。音の立ち上がりも良く、輪郭がハッキリとしています。ライトアッシュはホワイトアッシュに比べて、低域が弱くなりますが、高域が綺麗にでる木材です。2種類とも大きな年輪をもっているので、シースルー塗装にするととても綺麗です。次はアルダーです。やや薄い赤紫褐色で、特別な木理は持ちません。音質的にはフラットな特性を持ち、抜けの良いサウンドです。アッシュと並び人気の高いボディ材です。まだまだ続きますよ~!次はローズウッドです。主に指板材に使用されており、やや荒い木目を持ち、濃い褐色が特徴的です。ローズも大きく分けて2種類ありまして、非常に高価なブラジリアンローズウッド(別名ハカランダ)とインディアンローズウッドです。両者とも暖かく甘い特性をもっており、ハカランダは美しい木理の指板として人気が高い木材です。続いてはエボニーです。別名黒檀です。黒く滑らかな木目が特徴的です。指板材として使用される事が多く、ローズに比べ高音質で、サスティーンが良くメリハリの有るサウンドです。比較的高級ギター、ベースに使用されています。長くなってきましたが、次はマホガニーです。褐色のやや荒い木目を持ち、比較的柔らかい木材です。ボディ材にもネック材にも使用されており、豊かな低音域を持ち甘いサウンドが特徴です。中央アフリカ産のマホガニーはホンジュラスマホガニーという名を持ち、マホガニー材のなかでも、質の高い、優れたマホガニーです。最高ランクのマホガニーはメイプルに匹敵するほどの強度を持つそうです。最後になりましたがスプルースです。スプルースは針葉樹で、主にアコースティックギターやクラシックギターの材として使用されていますが、古くからバイオリンなどのクラシックな楽器に使用されてきました。白い年輪の詰まった木目で、響振性にすぐれており、クリアーなサウンドが特徴です。 
 ながながと続けてきましたが、木材によって見た目や音響特性は様々です。他にもギター、ベースに使用される木材は数多く有ります。調べてみると結構面白いですよ!私の場合は、どこ行ってもテーブルや壁に使われている木材が気になってしまいます。これって職業病ですかね?ってなところで今週はおしまい!!



*画像はホンジュラスマホガニーとモンキーポッドです。モンキーポッドは「この~木 何の木 気になる木~♪」のCMで有名なあの木です。 
  
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